New Apostolic Church Japan
nac.today latest news

It grows in secret, but it’s g [...]

Not everything that comes alon [...]

The idea is not to simply wait [...]

The soul is immortal and there [...]

Divine services in the morning [...]

Catechism

それは、食卓での簡単な祈りとして始まり、多様な表現形態が融合した豊かな文化へと成長しました。もちろん、聖餐のお話です。聖餐はどこから来て、どこへ向かっていくのでしょうか。今回は類似点と相違点を取り上げます。

イエス様は、正しい式次第*1を記した文献*2も食材*3を列挙した調理法*4も残していかれませんでした。しかしキリスト教徒たちは、イエス様を記念して、最初から一堂に会して祈りを献げ飲食をしました。それから最後の晩餐の際にイエス様が説かれたことを引用するようになりました。これが長旅の第一歩でした…。

そしてこの時以来、様々な副産物が出現しました。それは、賛美の歌、悔い改め、赦しの約束、父なる神への感謝、御言葉の宣教、信条、執り成し、パンとぶどう酒の準備、聖餐制定の典礼文読み上げ、イエス様の働きを記念すること、聖霊への招詞、信徒の献身、交わりへの言及、イエス様の再臨を願う祈祷、主の祈り、平和のしるし、パンを分け合うこと、飲食、賛美、祝福、宣教であります。聖餐に関する儀式をまとめたものは、1982年に作られたリマ文書に見ることができます。リマ文書は、今までの中で最も広範囲にエキュメニカル運動による教派間の和解を扱った文書です。

伝統に始まる

聖餐に関するこの成長過程は、教職〔牧会宣教職〕とサクラメントについて明確化した最初の教会法である、トラディシオ・アポストリカ〔使徒的伝統〕に端を発します。この文書がまとめられたのは紀元3世紀中頃にさかのぼり、賛美の表現(ドクソロジー)を含めた聖餐の祈り、すなわち父なる神様への招詞(アナクラシス)、イエス様による死、復活、昇天への記念(アナムネーシス)、聖霊の働きを求める嘆願(エピクレシス)が定められました。

そして7世紀までに、そこに主の祈りとサンクトゥス〔三聖頌(さんせいしょう)〕*5が加わりました。サンクトゥスとはイザヤ書「聖なるかな、聖なるかな、聖なるかな」と詩編「どうか主よ、救ってください〔ホサナ〕」とを組み合わせた典礼文です。アニュス・デイ(神の子羊)は西方教会だけが用いる表現です。この段階で、西方カトリック教会と東方正教会はそれぞれ独自の道を歩むこととなりました。

プロテスタント教会による行為の選別

宗教改革によって新たな典礼文が作られることはなく、むしろ簡略化されました。勃興しつつあったプロテスタント教会は、カトリック教会から多くのものを取り入れた一方で、教義に合わないものを排除しました。排除されたものの中には、例えば聖餐用の大きなホスチアがあります。聖餐*6のパンを裂くという行為を会衆が表現するために、このホスチアを見える形で切り分けます。

プロテスタントは、司祭が中心となって行う祭儀のようないわゆる見ものを排除しました。その背景には二つの神学的疑問点がありました。一つは、そもそも救いの仲介者として聖職者が必要なのか。もう一つは主の晩餐でキリストの犠牲を何度も繰り返して、会衆自体は犠牲を献げようとしているのか、ということです。

「聖餐の中で実在するのは、キリストの体と血だけではなく、キリストの犠牲も実在する。ただし犠牲として差し出されたのは一度だけであって、聖餐の中でその犠牲が繰り返されるわけではない。」(新使徒教会教理要綱8.2.13)。

カトリックからプロテスタントへ

こうしたプロテスタント教会の犠牲の問題の背景には、パンとワインが祭壇に運ばれて準備されている間に献金するというカトリックの習慣がありますが、これは考えられません。ある人にとって大切なのは、たった一度の犠牲すなわちイエス・キリストによる犠牲の業であり、またある人は献金を、神様に対する不敬ではなく、神様への献げ物と考えます。元々信徒が持って来ていたパンとぶどう酒の代わりに、お金を集めているというだけのことなのです。

新使徒教会では献金箱を設置しており、カトリック教会のやり方と全く違うように思えますが、起源はカトリック教会です。例えばいわゆるワッハマン典礼(1890年代半ばに成立)において、聖別直前に「収入の十分の一」の献金を求めています。これがいつから実施されなくなったか、定かではありませんが、この考え方を思わせる「献げられたものの上に…を据えます」というドイツ語の典礼文2011年までの典礼変更まで、聖別のための典礼文に残っていました。

世界的規模で見ると、正教会、カトリック教会、プロテスタント教会、そしてイギリス国教会はすべてトラディシオ・アポストリカを規範としたある種の高貴な祈りを認めています。主の晩餐をより自由に執り行う教会が台頭しているものの、原則的には、順番の差こそあれ、主の祈り、制定の言葉、聖餐の祈りという三つの共通要素は実施されています。

 

*1…「コミュニティ」2021年第3号「サクラメント(21):イエスと弟子たちの食卓」(pp.5-6)
*2…「コミュニティ」2021年第4号「サクラメント(24):最後の晩餐から聖餐に至るまで(pp.6-7)
*3…日本新使徒教会ホームページ「サクラメント(28):聖餐でふるまわれるもの」
*4…日本新使徒教会ホームページ「サクラメント(27):硬いか、柔らかいか」
*5…「ミサ曲」を構成する要素の一つ
*6…カトリックでは「聖体拝領」という。他にも教派によって呼称や概念が異なる。
()は原文の括弧、〔〕は訳者による注釈です。

(4月7日nac.todayより)

Copyright © 2021. All Rights Reserved.