2023年5月10日 0:00:00 JST

使徒の教えを堅く守りなさい! 信徒の皆さんがよく耳にすることです。しかし具体的にどういうことなのでしょうか。答えは、キリストに仕えること、キリストに従うこと、そして誰が本当の主人なのかという問いに関する礼拝から引き出すことができます。

 

 

「私たちは、自分自身を宣べ伝えるのではなく、主なるイエス・キリストを宣べ伝えています。私たち自身は、イエスのためにあなたがたに仕える僕(しもべ)なのです。」このコリントの信徒への手紙二4章5節を通して、使徒パウロは使徒の職務というのが何なのかを説明しています。ジャン=ルーク・シュナイダー主使徒はこのことを、2023年3月26日、ベナン共和国コトヌーで行われた礼拝の冒頭で解説しました。

 

 

教えるために召される

イエス様は、他の人たちと同じ人間である使徒たちを召し出され、奇跡を起こすため力と権限とをお与えになりました。こうして使徒たちは、地上に神様がおられることを証しする者となりました。イエス様が復活して御子なる神様であることが証明された段階で、奇跡はもはや必要でなくなりました。そして、イエス様は使徒たちにこう命じられました。「罪の赦しを宣べ伝え、すべての国の人々のところに行って、彼らを弟子にしなさい。彼らに洗礼を授け、私があなたがたに教えたことを守るように教えなさい。」これは、こんにちの使徒たちにも言えることです。

 

 

イエスが教えておられること

使徒の使命は、イエス・キリストの言葉を宣べ伝えることです。イエス・キリストが私たちに教えておられることとは何でしょうか。

 

  • まず、神様が私たちに永遠の命を与えたいと願っておられることを、イエス・キリストは教えておられます。神様の目標は、私たちを御国に導き、そこで永遠に共におらせることです。イエス様は、この世の問題を解決し、悪をなくすために来たわけでないことを、明確にされました。また、ご自分に従う者を優遇するためにおいでになったわけでもありません。悪を避けて、御国に入るために、何をすべきかを示すためにおいでになったのです。

 

  • 次にイエス様が教えておられるのは、「永遠の命を得るためには、人の気に入るように、ではなく、神様の御心に適(かな)うようにしなければならない」ということです。必ずしも大きくて豪華な教会を建てることが、御心に適うことではありません。自信をもって申し上げますが、神様はそういうことを気になさいません。神様が気になさるのは、会衆の営みであって、建物ではないのです。

 

  • イエス様は「神の御旨を行うことで、御心に適う」とも教えておられます。確かに神様の御旨を行うことによって、御旨に適うのですが、誰も完全に従順になることはできませんから、善行によって神様の御前で義となることはできません。私たちが救われるためには、イエス・キリストを信じる信仰と、恵みによるしかありません。そして、赦しを得るためには、悔い改め、自分の罪を認め、自分が不完全であり神様に全面的に頼っていることを認識しなければならないのです。

 

  • イエス様に従うとは、ただイエス様がいらっしゃる所にいて、イエス様の言葉を聞き、イエス様に助けていただくことだけではありません。イエス様に従うとは、イエス様を模範とし、イエス様のなさったことを行うことです。イエス様を模範とするというのは、イエス様のようになることです。サクラメントは、私たちがますますイエス様のようになるのを促進してくれるものです。

 

  • 最後に、永遠の命を得るためには、イエス様が神様を愛されたように、私たちも神様を愛さなければなりません。イエス様は、神様を愛するというのがどういうことかをごく端的に説明されました。つまり、「神様を愛するためには、隣人を愛さなければならない」ということです。神様への愛は、隣人への愛と、全く同じなのです。つまり隣人を愛することによって、神様を愛さなければならないのです。

 

 

イエスこそ最高位

教役者は自分自身を宣べ伝えてはいけません。使徒は自分の意見、考え、人格を宣べ伝えるためにいるのではありません。同じことは他の教役者にも言えます。会衆が興味をもっているのは、皆さんの意見や話ではありません。重要なのは、福音だけなのです。

 

使徒は教会に仕えていますが、彼らの主人は一人しかいません。魂が救われるために教会に仕えており、使徒たちの指導者、主人は、イエス・キリストなのです。使徒たちがすべきことを教わるのは、イエス・キリストしかいらっしゃいません。裁きを下すのも、イエス・キリストしかいらっしゃいません。信徒を裁くのは、使徒でも教役者でもないのです。

 

私たちは、イエス様を信じ、イエス様のようになり、隣人を愛するように努めましょう。そうすれば、イエス様は私たちに恵みを与え、私たちはイエス様の御国に入ることができるのです。

 

 

原著: Katrin Löwen
https://nac.today/en/158033/1154694

nac.today: New Apostolic Church International

←ホーム