2023年7月19日 19:48:00 JST

物語の終わりは「ハッピーエンド」。「何が起ころうとも、今が物語の終わりではないことを決して忘れないでください」と主使徒は言っています。しかし、ヨセフの物語が教えているように、祝福は前もってすでに体験できるのです。

 

 

ジャン=ルーク・シュナイダー主使徒は、2023年5月24日(水)、南アフリカのケープタウンにあるターフェルシフの会員たちを驚かせました。主使徒は次の日曜日の聖霊降臨祭記念礼拝を執り行うために現地入りするはずでしたが、現地の会衆はそうではありませんでした。彼らは、聖霊降臨祭のために予想される大勢の人々と、多くの音楽演奏者や合唱者のために場所を空けてくれたのです。彼らの無私のもてなしに対する感謝の気持ちとして、ターフェルシフの会衆はこうして主使徒を迎えて彼らだけの礼拝が持てたのです。

 

基調聖句は、創世記50章20節が引用されました。「あなたがたは私に悪を企てましたが、神はそれを善に変え、多くの民の命を救うために、今日のようにしてくださったのです。」この聖句はヨセフの物語から引用されています。〔以下、主使徒による説教の概要〕皆さんはこの物語を暗誦できるほどご存じなのではないでしょうか。では、この物語が今の私たちにとって、どのような意味があるのでしょうか。意味は四つあります。

 

 

尋ねるべきは理由ではなく、結末

ヨセフから学ぶべき一つ目は、人生で何があろうと、神様に忠実であり続けた、ということです。たとえ、奴隷として売られた最初の頃のように、彼にとってうまくいかないことがあっても、そして結局は、富と権力を得た時も、彼は神様に忠実であり続けたのです。

 

教会や神の子たちの集まりを見ていると、様々な運命があることに驚かされます。ある人は大成功し、裕福で健康で、ずっとそのままです。こういう人は大きな問題に直面したことがありません。またある人は、最初から最後まで苦しんでいます。なぜでしょうか。聖霊からの答えはありません。それが私を苦しめることもあるのです。

 

時間を無駄にしてまで、原因を問うのはやめましょう。神様はただ私たちに、自分を信頼してほしい、と望んでおられるのです。このような状況で意味のある唯一の問いは、「こんにちにおいて自分は神様と隣人のために何ができるか」ということです。そして聖霊を信じてください。聖霊はいつも皆さんに答えを与えてくださいます。

 

 

祝福の意味とはいったい何なのか

これは祝福の物語でもあります。「祝福というと、富であり成功であり健康である、人々は思います。しかし、そういうものが祝福ではありません。ヨセフは忠実でした。善を行いました。その結果どうなったでしょうか。ヨセフは奴隷として売られ、牢獄に入れられたのです。

 

「ヨセフの物語を思い出してください。奴隷として、獄中で、そして国のナンバー2として、神は彼と共におられました。それが祝福でした。「神様が一緒にいてくださる」と体感できる時が、真の祝福なのです。心に平和がある時、「神様が愛してくださる」と心で確信できる時が、真の祝福なのです。

 

 

事態が祝福に変わる時

神様は悪を善に変えられました。奴隷だった時に、ヨセフは家計と家事を学びました。獄中にいた時は、組織運営の在り方を学びました。ですから全ては、彼が国のナンバー2となって国を支配し国家全体の祝福となるための準備であり、そのための一種の学びの場だったのです。

 

真の祝福とは、神様との関係を強めるすべてのもののことです。ですから、皆さんが裕福で、たくさんのお金を持っているとしても、それが神様との関係を強めるなら、それが祝福となり得るわけです。裕福であることが神様からの賜物であることを悟り、ますます神様に感謝し、神様に奉仕するために自分の健康、お金、強み、活力を使おうと思うならば、皆さんの富が祝福となるのです。

 

一方、困難をきっかけにして神様に近づくことができるならば、それも祝福となり得ます。つまり、神様は悪を善に変えてくださるのです。パウロは「神様を愛する人々にとっては、実際としてすべてのことが善に寄与する」と述べています。

 

 

これが終わりではない

「ヨセフの物語を皆さんのお子さんに話して、彼が牢獄にいるところで話をおしまいにしたら、子供さんたちはどう反応するでしょうか。子供たちは言うでしょう。「あれ、話はそこで終わりじゃないよ。最後は王様になる、という、ハッピーエンドになるはずだよ。」

 

兄弟姉妹の皆さん、私が言いたいのはまさにこのハッピーエンドなのです。皆さんの人生に何が起ころうと―良いことであろうと、非常に困難な時を経験しようと―決して忘れないでください。最後にはイエス様がおいでになり、悪を善に変え、皆さんを御国に導いてくださる、ということです。だから、何が起ころうとも、今が物語の終わりではないことを、決して忘れないでください。歴史は、イエス・キリストの勝利で終わるのです。

 

原著: Andreas Rother
https://nac.today/en/158033/1175824→

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