エピクレーシス――聞き慣れない言葉かもしれませんが、その考え方はよく知られています。「聖霊が教会で働いてくださる」ということです。どのように、いつ、どこで働かれるのか――これが最近発行された牧会用手引き書の内容です。
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新使徒教会の教役者〔牧師、執事などの総称〕向け刊行物「礼拝の手引き」の最新特別号では、エピクレーシス(epiclesis)という概念を考察しています。日本語では「聖霊招詞(せいれいしょうし)」と呼んでいます。この言葉は古代ギリシャ語の「呼び求める」「祈願する」に由来し、聖霊のことを指しています。
新使徒教会の教えによれば、教会を構成するすべてのものは聖霊と直接関係しています。しかし、「礼拝の手引き特別号」(2026年第2号)には「聖霊の臨在は、前もって想定される当たり前のことではなく、その都度改めてお願いしなければなりません」と書かれています。
サクラメントの中で働く力
この「礼拝の手引き特別号」では、「サクラメント〔聖礼典、秘跡〕の源泉は、それを執行する教会や教役職ではなく、ただ神のみです」と強調しています。さらに、聖霊は洗礼、聖餐、御霊の証印の中で働く力であると説明しています。定められた礼拝式次第、すなわち典礼の中で、聖霊の臨在を呼び求める「明示的な聖霊招詞〔エピクレーシス〕」は、様々な場面で行われます。
聖餐においては、罪の赦しを宣言した後、パンとぶどう酒を聖別する前に、感謝の祈り(Eucharistic prayer)の結びとして。聖霊招詞を唱えます。これについては、推奨の定型文があります。この定型文は、二つの部分から構成されています。第一に、会衆がパンとぶどう酒を通してキリストの体と血に与れるように、第二に、参加者がふさわしい姿勢で聖餐に与れるように、という内容です。
洗礼での聖霊招詞は、式が行われた直後の祝福の中で行われます。現在の典礼によると、教役者は聖霊に「キリストの性質に従って成長する新しい人を創造するお方」として呼びかけ、受洗者に聖霊のお導きとご加護を賜るよう祈願します。
御霊の証印では、受印者の同意と使徒の按手(あんしゅ)の間に行われる祈りの中で聖霊招詞が行われます。この祈りは、神様の祝福が注がれ、聖霊の賜物が授けられ、その賜物が活発に働くようにと願う内容となります。
教役者に任職する中で働く力
典礼では、教役者に任職する際にも聖霊招詞を行うことが規定されています。聖霊招詞は、実際に任職する前、すなわち任職を受ける人物による誓いの後の祈祷において行われます。
叙任――神様の御名によって言葉を話したり働きを行(おこな)ったりする権限の授与――においては、聖霊なる神様に祝福、聖別、権限を授けてくださるよう求めることが主旨です。
任命――指導統轄を伴う霊的職務を行う職能の授与――においては、祝福と聖別を授けてくださることを聖霊招詞に含めます。
指名――指導統轄を行う教役者を補佐する職能の授与――においては、聖霊なる神様に、指名を受ける教役者がその役割を果たせるよう助けてくださるよう祈ります。
ここで重要な点は、叙任の主体が使徒職でなく、神様お一人であるということです。「教役者の働きは、その人自身が持つ力によって生じるのではなく、『聖霊の力』による」と礼拝の手引き特別号に書かれています。続けて次のように書かれています。「教役者は、この聖霊の力によってのみ、会衆または個人の益のために働くことができるのです。」
Andreas Rother(翻訳:日本新使徒教会)
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