12.1.7.2.5 「我らの日用の糧をきょうも与えたまえ」

この嘆願をごく一般的に捉 (とら) えれば、被造物の保護を指している。衣食住の他にこの世で生きていくうえで必要なあらゆる事物を与えて下さるように、主に願い求めることでもある。

 

これを比喩的 (ひゆてき) に捉えれば、不滅の魂に必要な「食べ物」である神の御言葉を求める嘆願といえる(エレ15:16)。

 

この嘆願の言葉の背景にあるさらに深い意味を探ると、イエスが言われた命のパン ― すなわち聖餐 ― を表している。「わたしは、天から降 (くだ) って来た生きたパンである。このパンを食べるならば、その人は永遠に生きる。わたしが与えるパンとは、世を生かすためのわたしの肉のことである」(ヨハ6:48-51)。神は必ず、私たちのために常にこのパンを新たに用意して下さる。