12.1.8.2 神の忍耐 ― 旧約時代におけるいけにえの奉納による礼拝

神は旧約時代に、いけにえの奉納による礼拝の執行を命じられた(レビ19:22)。人々は、祭司が捧げ物をすることによって、神の恵みに与(あずか)ろうとしたのである。ところがこうした捧げ物では、いかなる罪をも消し去ることができなかった。人々ができたのは、イエスが犠牲の死を遂げられるまで、罪が抹消されるのを引き延ばすことだけだったのである。イエスによる犠牲の時まで、旧約の罪深い人々は、神が忍耐されることによって、その罪が覆(おお)い隠されていたのである(ロマ3:25-26)。預言者たちは、罪を覆い隠すのではなく完全に消し去られる、罪の赦しがいつか行われることを宣べ伝えていた(イザ1:18)。