5.3.5.4 キリスト教の歴史的経過の中で拡大解釈された第四の戒め

歴史の経過と共に、第四の戒めは拡大解釈されるようになった。文言の上では両親への尊敬しか述べていないが、キリスト教においては当初から、この戒めの意味するところを、あらゆる権威への是認を義務付けるものと捉えてきた。そもそも第四の戒めが言わんとしていることは、先祖に対する行為のあり方なのである。

 

いかなる服従の義務であれ ― たとえ両親への服従の義務であっても ― 「人間に従うよりも、神に従うべき」という基準が定着している(使5:29)。