7.6.1 使徒職

使徒職とは、主使徒、教区使徒、使徒を指す。

 

主使徒は、使徒たちと共に教会を指導する。教区使徒はそれぞれの教会が属す教区を管轄する。一つの教区を管轄する場合もあれば、複数の教区を管轄する場合もある。

 

カトリック使徒教会の時代から「主席使徒」という職位があり「使徒の柱」と位置付けられていた。教会末期は他の使徒と変わらぬ権限しか有していなかったが、使徒団の中で第一位に位置付けられており、使徒たちの組織する学会において、主席使徒の発言は特に重みを持った。

 

新体制 (11.3.1→参照) のもとにおける使徒たちは当初、それぞれ割り当てられた区域で、ほぼ独自の方法で活動していた。ただし彼らは一致を促進するために相互に連携を維持した。19世紀の終わり、新使徒教会においてペトロの職務を実行する者の名称として「主使徒 [3]」という用語が使われ始めた。

[3] 20世紀初めまで、それぞれの使徒の活動区域を指す呼称として、イスラエル十二部族の一つを表す言葉(ドイツ語のStamm)が使われていた。ここから“Stammapostel(ドイツ語で「主使徒」の意)“という語が生まれた。