2023年7月17日 0:00:00 JST

怒りは、まともな助言も指導もしません。カインとアベルの話を思い出せば、分かることです。ライナー・シュトーク教区使徒がドイツから、私たちに与えられている2023年標語に、自制がどのような役割をもたらすかを解説してくれました。

 

 

「キリストと共に奉仕し統治する」そして「キリストに仕えキリストと共に統治する」とは「自らを支配する」ということです。その一つが自制です。自制を欠くことによって深刻な結果を招くかその可能性が生じる、ということを解説します。

 

  • 自分の思考を常に支配することが大切です。私たちの頭脳にはどのような種類の思考が駆けめぐっているでしょうか。私たちの心にはどのような思いがあるでしょうか。このような思考とそれに伴う動機は、行動をもたらします。自分の頭に浮かんだり自分を占有したりするいかなる思考も、それがいつまでも留まることのないようにしましょう。時には陰鬱な思考によって思考が停止したりやる気がなくなったりすることもあります。このことについてシラ書〔集会の書〕には次のように書いてあります。「お前の魂を悲しみに委ねるな/好き好んで自ら悩むな」(シラ30:21)。この節以降の言葉も的を射た内容となっています。
  • ヤコブの手紙3章1~12節には、舌の持つ力について書かれています。非常に興味深いことですが、舌はそれを支配しないと災いをもたらします。つまり私たちの発言が害毒の原因になる、ということです。私にはその経験があります。何かを発言したと同時に、それが誤りの内容であることに気づきました。しかし時すでに遅しでした。そのような時、傷ついてしまった人と和解したり誤解が晴れるようにしたりすることも、時には必要ですが、傷はいろいろな所に残ってしまいます。発言の注意と言葉選びに努めましょう。
  • カインは自制が効かなくなっていました。弟のアベルが献げた供物が受け入れられて自分の供物が受け入れられなかったことに、とても腹を立て、アベルを野原に誘い出して殺害してしまいました。「もしあなたが正しいことをしているのなら、顔を上げられるはずではないか。正しいことをしていないのなら、罪が戸口で待ち伏せている。罪はあなたを求めるが、あなたはそれを治めなければならない」(創世記4:7)という神様の警告に、全く耳を貸そうとしませんでした。カインは腹を立てたために、罪を支配することができませんでした。怒りは、まともな助言や指導ができないのです。

 

これを改善するためには、イエス・キリストに倣い、自分を支配していただきます。

 

原著: Rainer Storck
https://nac.today/en/158033/1140268→

nac.today: New Apostolic Church International

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