6.2.3.6 教会を喩える他の表現

教会の持つ特徴は先述した事柄の他にもいくつかあるが、新約聖書ではそれらについても比喩 (ひゆ) を用いて説明している。その比喩の中には、神の建物、神の家、神の宿る場所、神の神殿、太陽を着た女、男の子、花嫁といったものがある(一コリ3:9;一テモ3:15;一コリ3:16-17;黙12章;黙21:2)。これらの比喩をどう解釈するかについては、それぞれが書かれている聖句の文脈による。文脈によるため、同一の比喩が異なった趣旨で使われていることもある。聖句によっていくつかの比喩が関連し合う箇所があるのは興味深いことである。

 

このように、それぞれの比喩表現を独立させて考えるべきではない。統合的に考えることにより、教会が唯一、使徒的、公同 ― つまり普遍的であるということ ― そして聖なるものであることが理解できるのである。

まとめ

新約聖書には、教会の特質を表している比喩表現が数多く描かれている。 (6.2.3→)

 

教会を表すのに用いられるキリストの体という比喩は、バプテスマ、信仰、信仰告白によってイエス・キリストに属す者となった者たちにも用いられる。この喩 (たと) えは、教会が、体の器官がすべてたがいに依存し合っている状況と類似していることに由来している。教会という体は、キリストを目指して成長していく。キリストはその体の頭であり、主であり、模範であり、目標である。 (6.2.3.1→)

 

神は様々な国民の中からイスラエルの民をお選びになったように、新約においてはある一つの民をお選びになった。それが神の教会である。 (6.2.3.2→)

 

神の都という比喩は、教会が神の民のいる中に神が宿る場所という意味で用いられている。 (6.2.3.3→)

 

神の御国という比喩は、教会が神の統治を受けていることを表している。 (6.2.3.4→)

 

神の羊たちという比喩は、教会が良い羊飼いであるイエス・キリストに従う集団であることを表している。(6.2.3.5→)
 
教会を意味する比喩としては他に、神の家、神の神殿、太陽を着た女、男の子、花嫁といったものがある。 (6.2.3.6→)