3 三位一体の神

188 イエスが復活された後、祭司長らはどのような行動を取りましたか。


祭司長たちはイエスが復活されたことを知ると、番兵に賄賂(わいろ)を払ってこう言いました。「『弟子たちが夜中にやって来て、我々の寝ている間に死体を盗んで行った』と言いなさい」(マタ28:13)。

189 キリストの復活の体とはどのようなものですか。


復活の体は、有限性や死の運命とは無縁です。もはや時空の制約を受けることがありません。キリストの復活の体とは、病気になったり、老いたり、死んだりすることが絶対に無い体のことです。


主は、この栄光の体で、弟子たちの真ん中に立たれました。閉まっている扉を通り抜けたり、弟子たちと一緒にパンを裂いたり、十字架に磔にされた時に負った傷を見せたり、弟子たちと食事をしたりされました。そうすることによって、御自分が「霊」としてではなく、イエス・キリストという身体として、弟子たちと一緒にいることを、彼らにお示しになったのです。


「復活」とは、再びこの世の存在として生き返ることではありません。


復活: 問535→, 559→を参照

「その日、すなわち週の初めの日の夕方、[…]自分たちのいる家の戸に鍵をかけていた。そこへ、イエスが来て真ん中に立ち…」 ヨハ20: 19

「『わたしの手や足を見なさい。まさしくわたしだ。触ってよく見なさい。亡霊には肉も骨もないが、あなたがたに見えるとおり、わたしにはそれがある。』こう言って、イエスは手と足をお見せになった。」 ルカ24: 39, 40

190 イエス・キリストが天に昇られる時、どのようなことが起きましたか。


イエス・キリストは、復活してから四十日後、天に昇られました。この出来事については、目撃者がおります。イエスが使徒たちに語りかけ、祝福された後、天に引き上げられ、雲がイエスを包み込み、使徒たちの目から見えなくなりました。イエスが天に入っていく様子を、弟子たちが見ていると、二人の天使が使徒たちの横に立ち、こう言いました。「あなたがたから離れて天に上げられたイエスは、天に行かれるのをあなたがたが見たのと同じ有様で、またおいでになる」(使徒1:11)。

「わたしは父のもとから出て、世に来たが、今、世を去って、父のもとに行く。」 ヨハ16: 28

191 イエス・キリストは、天に昇られて、どこに行かれましたか。


イエス・キリストは天の父の御許(みもと)に帰られ、「神の右の座に着かれ」ました(マコ16:19)。

192 「イエス・キリストが神の右の座に着かれた」とは、どういうことですか。


古代において国家などを支配する者の右の座に着く人物は、権力や権威をその支配者と共有していました。イエス・キリストが神の右側の座に着かれるというたとえは、父なる神の満ち溢れる力と栄光を、イエスも共有しておられるという事実を表しています。


イエス・キリストはこの栄光を、将来において御自分の民に分かち合うことをお望みです。ですからイエスは次のように、祈りを通じて執り成しをされました。「父よ、わたしに与えてくださった人々を、わたしのいる所に、共におらせてください。それは、天地創造の前からわたしを愛して、与えてくださったわたしの栄光を、彼らに見せるためです」(ヨハ17:24)。この願いは、陰府にいる者たちやこの世にいる者たちの中から、イエスが御自分の民を御許に引き上げられる時に、成就します。その後彼らは、永遠にイエスと共にいることになります。


携挙: 問559→以降を参照

「主の言葉に基づいて次のことを伝えます。主が来られる日まで生き残るわたしたちが、眠りについた人たちより先になることは、決してありません。すなわち、合図の号令がかかり、大天使の声が聞こえて、神のラッパが鳴り響くと、主御自身が天から降(くだ)って来られます。すると、キリストに結ばれて死んだ人たちが、まず最初に復活し、それから、わたしたち生き残っている者が、空中で主と出会うために、彼らと一緒に雲に包まれて引き上げられます。このようにして、わたしたちはいつまでも主と共にいることになります。」一テサ 4: 15-17

193 天に昇られたイエス・キリストは、現在この世にもおられますか。


はい。イエスは天に昇られた後も、神の第三位格である聖霊を通じて、この世にもおられ、こんにちある教会で活動しておられます。こうしてイエス・キリストは御自身の約束を成就されたのです「わたしは世の終わりまで、いつもあなたがたと共にいる」(マタ28:20)。


聖霊:問197→以降を参照

194 イエスは「わたしは戻って来る」と言われましたが、これはどういうことですか。


イエスは弟子たちにこう言われました。「行ってあなたがたのために場所を用意したら、戻って来て、あなたがたをわたしのもとに迎える。こうして、わたしのいる所に、あなたがたもいることになる」(ヨハ14:3)。イエスはまたおいでになります―その時は花婿としておいでになります。


花婿として戻って来られる時、この世にいる者たちや死んだ者たちの中で、聖霊の賜物に与(あずか)り、この時のために準備を受けた者たちを、イエスが御許(みもと)に引き上げられます。キリストの再臨の日は近いです。

 

未来の希望: 問549→以降を参照

195 イエス・キリストの再臨について、他にどのような表現が使われていますか。


イエス・キリストの再臨については、「主の日」「キリストの日」「主の未来」「キリストの栄光の啓示」「来臨」「主の再臨」「キリストの再臨」とも表現されています。


キリストの再臨は、最後の審判ではなく、小羊の婚礼のためにキリストの花嫁が天に引き上げられて行く時です。

「わたしたちは喜び、大いに喜び、/神の栄光をたたえよう。小羊の婚礼の日が来て、/花嫁は用意を整えた。」 黙19: 7

196 キリストの再臨について、新約聖書にはどのように書かれていますか。


新約聖書、特に使徒が書いた手紙の中では、キリストが再臨される約束について強調して述べています。コリントの信徒への手紙一の中では、使徒が結びの挨拶として「マラナ・タ(主よ、来てください)」と書いています(一コリ16:22参照)。


使徒ヤコブは、主がおいでになるまで忍耐しなさい、と述べています。「あなたがたも忍耐しなさい。心を固く保ちなさい。主が来られる時が迫っているからです」(ヤコ5:8)。ヘブライ人への手紙でも、忍耐することを勧めています。「もう少しすると、来るべき方がおいでになる。遅れられることはない」(ヘブ10:37)。


ペトロの手紙二では、キリストの再臨を否定する人々に対する言葉が書かれています(二ペト3:9参照)。また、この手紙では、再臨の約束の成就が遅れる可能性についても否定しています。

197 聖霊とはどのようなお方ですか。


聖霊とは真の神です。第三位格で、主であり、父、御子と共に神として崇められます。聖霊は父なる神、そして御子なる神からおいでになります。父、御子と永遠の交わりを持ちながら生き、あまねく活動されます。

『あまねく』:神は、三位格とも、一つの場所で活動したり、活動の方法に制限があったりするのではなく、御自分がお望みの時や場所において、この世でも陰府でも活動されます。

198 神の位格である聖霊は、御自身をどのようにお示しになりますか。


御子なる神と同じように、人を遣わして福音を広めることによって、御自分が三位一体の神における一つの位格であることをお示しになります。使徒言行録13章4節にはこう書かれています。「聖霊によって送り出されたバルナバとサウロは、セレウキアに下り、そこからキプロス島に向け船出し[た]。」


聖霊は、主を公(おおやけ)に広めている人が失望感に駆られている時に、その人に寄り添って下さいます「会堂や役人、権力者のところに連れて行かれたときは、何をどう言い訳しようか、何を言おうかなどと心配してはならない。言うべきことは、聖霊がそのときに教えてくださる」(ルカ12:11-12)。


聖霊は、神から遣わされた伝達者にこう教えておられます。「わたしたちには、神が“霊”によってそのことを明らかに示してくださいました。“霊”は一切のことを、神の深みさえも究(きわ)めます」(一コリ2:10)。


三位一体:問51→, 問61→以降を参照

199 聖霊は他にどのような名が知られていますか。


「神の御霊」「主の御霊」「真理の御霊」「[イエス・]キリストの御霊」「御子の霊」「栄光の御霊」としても知られています。イエスは聖霊を、弁護者と言われました。

200 「聖霊は助け主<弁護者>」とは、どういう意味ですか。


イエス・キリストは、御自分の民の助け主であり、弁護者であります。逮捕され十字架に磔にされる前、別れの挨拶の中で、イエスは、さらなる助け主[弁護者]として、聖霊をお遣わしになることを約束されました。「わたしは父にお願いしよう。父は別の弁護者を遣わして、永遠にあなたがたと一緒にいるようにしてくださる」(ヨハ14:16)。聖霊は信徒に付き添って下さいます。人生においていかなる状況にあっても、そばにいて下さいます。

201 「聖霊は真理の御霊」とはどういう意味ですか。


何が神に喜ばれ、何が神の御旨に反しているかを、聖霊は明らかにしておられます。真理の御霊として、真と偽を明確にしておられるのです。キリストによる犠牲の死、復活、再臨を告げる福音は、時代を通じて保護され、そして広まっていきます。 

「わたしが父のもとからあなたがたに遣わそうとしている弁護者、すなわち、父のもとから出る真理の霊が来るとき、その方がわたしについて証しをなさるはずである。」ヨハ15: 26

202 「聖霊は高い所からの力」とはどういう意味ですか。


「高い所からの力」とは、聖霊の働きが神の強力な執(と)り成しを具体化する、ということであります。「高い所からの力」(ルカ24:49参照)である聖霊は、人類を動かし、満たし、神に適(かな)う生き方をしてキリスト再臨に備える努力ができるように、人類を力づけて下さいます。

203 聖霊の働きは、どうすれば認識できますか。


神がイエス・キリストという人となられたという点において、聖霊の働きは明確になっています。つまり、聖霊はマリアのところにおいでになり(ルカ1:35参照)、マリアは妊娠しました。


私たちも聖霊の働きを認識することができます。それは、聖霊が人類に神の真理を知らしめて下さるということであります(啓示と洞察)。これについて、イエスは次のように言われました。「しかし[…]父がわたしの名によってお遣わしになる聖霊が、あなたがたにすべてのことを教え、わたしが話したことをことごとく思い起こさせてくださる」(ヨハ14:26)。このような方法で、こんにち、説教において、聖霊の働きを体感できます。特に、イエス・キリストの再臨の約束を生かし続けて下さいます。


使徒は聖霊に満たされているため、与えられている職務を遂行します。「そう言ってから、彼らに息を吹きかけて言われた。『聖霊を受けなさい』」(ヨハ20:22)。

204 聖霊の賜物とは何ですか。


神の位格としての聖霊と、神の賜物としての聖霊とを、明確に区別する必要があります。


神の賜物としての聖霊は、三位一体の神から出る力です。この賜物に与ると同時に、神の愛に満たされます。


洗礼を受け、この神の賜物に与(あずか)った者は、神の子としての身分も得ます。


聖霊: 問198→以降を参照/神の子: 問530→の解説を参照/御霊の証印: 問515→以降を参照

205 どのようにして聖霊の賜物に与り(あずか)ますか。


聖霊の賜物は、使徒の按手(あんしゅ)と祈りを通じて、神から与えられます。サマリアで起きた出来事が、その一例です。

「エルサレムにいた使徒たちは、サマリアの人々が神の言葉を受け入れたと聞き、ペトロとヨハネをそこへ行かせた。二人はサマリアに下って行き、聖霊を受けるようにとその人々のために祈った。人々は主イエスの名によって洗礼を受けていただけで、聖霊はまだだれの上にも降っていなかったからである。ペトロとヨハネが人々の上に手を置くと、彼らは聖霊を受けた。」 使徒 8: 14-17

206 旧約聖書の中で、聖霊に触れている箇所はありますか。


はい。旧約聖書には「神の霊」という記述がありますが、これは聖霊を指しています。しかし、神の位格という位置づけではありません。

207 旧約聖書の時代も、聖霊は活動していましたか。


はい。聖書によれば、聖霊は頻繁(ひんぱん)に活動されました。神の御旨に適(かな)う道具として働けるように、人々を促(うなが)しておられました。例えば、旧約の預言者を通じて活動し、彼らを通じて語られました。メシア来臨の約束は、聖霊を通じて与えられました。

208 旧約時代にも、聖霊は賜物として与えられていましたか。


いいえ。旧約時代、聖霊が人々を満たしたのは一時的でした。人々がサクラメントを通じた賜物として聖霊に与(あずか)ることが可能になったのは、イエス・キリストが死なれてからのことです。


サクラメントを通じた賜物としての聖霊: 問428→, 問440→, 問523→以降を参照

209 聖霊が注がれるという約束は、いつ成就しましたか。


復活から五十日後のペンテコステに、エルサレムに集まっていたイエスの弟子たちに、聖霊が注がれました。

210 聖霊はどのようにして注がれましたか。


聖書には次のように書かれています。「五旬祭の日が来て、一同が一つになって集まっていると、突然、激しい風が吹いて来るような音が天から聞こえ、彼らが座っていた家中に響いた。そして、炎のような舌が分かれ分かれに現れ、一人一人の上にとどまった。すると、一同は聖霊に満たされ、“霊”が語らせるままに、ほかの国々の言葉で話しだした」(使徒2:1-4)。


聖霊は、永続する賜物として、そして高い所からの力として、使徒たちと彼らと一緒にいた人たちを満たしたのです(ルカ24:49参照)。

211 聖霊は、初代の使徒たちがいた時代の後も、活動しておられましたか。


はい。まさにこんにちに至るまで活動しておられます。ですから私たちは神の臨在を体験できます。


将来における聖霊について、主御自身が次のように言及しておられます。「しかし、その方、すなわち、真理の霊が来ると、あなたがたを導いて真理をことごとく悟らせる。その方は[…]聞いたことを語り、また、これから起こることをあなたがたに告げるからである」(ヨハ16:13)。

212 こんにち、聖霊はどこで活動しておられますか。


イエス・キリストを信じ、主であることを公(おおやけ)に言い広め、御旨に適(かな)った生き方をしている人たちがいるすべての場所で活動しておられます。

213 聖霊はサクラメントを通じて活動されますか。


はい。神の三位格は、すべてサクラメントを通じて活動されます。ですから三位一体の神が活動している時は必ず、三位格のお一人である聖霊も活動しておられます。


サクラメントは父、御子、御霊なる御名によって施されます。従ってサクラメントには、救いをもたらす力があります。


サクラメント: 問472→以降を参照

214 聖霊の働きと使徒職との間には、どのような関係がありますか。


使徒はイエス・キリストから遣わされています。使徒を通じて、キリストは人類に贖いを提供されます。使徒は聖霊の力によって職務を行います。聖霊の力は、サクラメントの執行、罪の赦しの宣言、福音宣教、そしてキリスト再臨の約束の維持において、その効果を発揮します。こうして、キリストの花嫁はイエス・キリストの再臨に備えるのです。


キリストの花嫁(花嫁の会衆): 問387→, 問555→, 問561→以降を参照